理化学研究所(理研)生命医科学研究センター粘膜システム研究チームの大野博司チームリーダー、伊藤崇訪問研究員(研究当時、現客員研究員)、千葉大学大学院医学研究院小児病態学の下条直樹教授(研究当時)らの共同研究グループは、授乳期の母マウスに短鎖脂肪酸の一種であるプロピオン酸を投与すると、子の気管支喘息の病態の一つであるアレルギー性気道炎症が抑制されることを発見しました。
本研究成果は、特定の腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸が腸管内のみならず、アレルギー疾患などの腸管外疾患に深く関与していることを示しており、今後、腸内細菌や短鎖脂肪酸をターゲットとした、気管支喘息を含めたアレルギー疾患に対する新しい治療法の開発に寄与すると期待できます。
本研究は、科学雑誌『Gut Microbes』オンライン版(5月2日付)に掲載されました。
プレスリリース本文はこちら